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【予告編③】小さな森の案内 〜カヤの丘の今〜

 

11月23日(祝)10時〜16時半
「大きなカヤの小さな収穫祭」

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予告編③小さな森の案内
森林インストラクター・平澤健さん

大きなカヤを伐採して、日陰から日向へ。
カヤがいた丘は、
長い長い眠りから覚めて
一斉に芽吹き始めました。

森林インストラクターの平澤健さんが
最小限の手を入れながら
小さな小さな自然林を育てています。

かわいい森に遊びに来ませんか?
平澤さんのアツ〜い解説付き!

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以下、平澤さんのエッセイをご紹介。

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七代の「カヤの木」に寄せて

カヤは300年余、この場所で生長し木陰を作り続けてきた、大きな存在でした。
そのカヤが様々な事情で伐られ、今まで幹と枝葉が占めていた空間は数百年ぶりにぽっかり。遮られていた日光が地表まで届くようになり、雨も直接降り注ぐようになりました。つまりこれまでカヤが有ることで、芽吹き生長することができなかった植物達にとっては待望の時が到来!

カヤの木の周囲には、その下でひっそりと生えていた植物もあれば、日光が当たる事を種で待ち望んでいた植物もいました。
伐られた直後に確認していたのは、
ナンテン、ケンポナシ、カキノキ、エノキ、カヤ、アラカシ、フジ、キヅタ、
そしてその後発芽したものとして、カキノキ、カヤ、サクラ、ヤマウルシ、ツタウルシ等…

想像を越える種類の木々が、日光を一番よい場所で得ようと競争を開始!
早々に脱落したのはアラカシ。枯れた訳ではないが、陰樹と呼ばれる常緑樹でありこれまではカヤの樹下でゆっくり生長していたものの、突然日光に晒される事になって、葉が焼けるなど明るい環境に戸惑っているよう。
逆に一歩抜け出したのはヤマウルシ。アラカシと対照的に陽樹と呼ばれる樹木であり、種はカヤに留まった鳥に運んでもらって日差しを浴びて発芽、現在ぐんぐんと生長している。次いでカキノキ、エノキらが後を追っている。
こうして見ていると、いち早く生長し、枝葉で上空を占有したものが独り勝ちするかとも思えるが、実際には早く成長するものほど早く寿命が短い。

ではこの場所で最終的にカヤに取って替わるのはどの樹種か?
タイムマシンが有るわけではないので、数百年後の未来の姿を確かめる術はないが、自然災害や人為的な手が加わらねば、最初に脱落したかに思えたアラカシが最終的に残る可能性を秘めている。アラカシは生長はゆっくりだが、常に葉を茂らせているためその下には他の植物が生えられる余地は少なく、空間を独り占めできる能力があるため。
樹木は大きさも生長の速度も寿命も異なる。

だがそれはずっと遠い未来の話。
しばらくは互いに生えるタイミングや順番、空間を分け合う事で、いろいろな種類が生える「森」が続く。自然は厳しい世界ですが、実はお互いに補い合っているともいえるのです。(人間が植えて管理する「人工林」は、同じ時に同じ種類を植えるから…)

そんな事を教えてくれているのが、あのカヤの切り株の周囲なのです。

森林インストラクター
平澤 健

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こんな風に、平澤さんと見る自然の世界は
過去と未来も想像できて本当に豊か。

ぱっと見は、かなり地味〜な光景ですが(笑)
ぜひ平澤さんの解説を聞きながら
ご覧いただけたら。

草が一気に茂る夏の間、
月に1〜2回手入れをしてくれたおかげで
いろんな植物がすくすくと育っています♪

まずは日陰を作る植物を育てることで
人の労力も抑えることができるんですね〜

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先週末、竹林整備をかねて
カヤの丘に竹垣も作ってみました。

初めてにしては上出来♪
垣根縛りもマスターして満足そうな3人衆。

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23日は天竜川を見下ろすこの丘で、
平澤さんが焚き火でお迎えしてくれる予定です。
ぜひあたりに来てください♪

ここで野点のコーヒーを飲みたいなぁ☕️